2014年6月2日月曜日

▼扶養料の放棄はよく考えてから


では、親同士の合意は全く無意味なものかというと、そうではなくて、審判において扶養料の額を定めるに当たって有力な斟酌事由になる、と述べています。

裁判例からは夫妻の資産収入の明細が不明ですが、額としては、父は子二人の扶養料として一力月ニ万六〇〇〇円を支払え、という審判になっています(大阪高裁•昭和五四年六月一八日決定)。

軽々しく「養育费はいりません」などと言うべきではありません。また、夫婦の縁は切れても、親子のつながりは切れません。養育費は相手が持つと言い切ったのだから自分はもう無関係だ、こうは言えないことを自覚してください。

結論をまとめてみますと、




•養育費を請求しないと約束しても、その後事情の変更を生じたら請求できる。

•ただし、事情の変更があったかどうかについては、厳しい見方と、緩やかな見方がある。

.養育费を請求しないという約束は、後に変更できるとしても、額を決めるに当たって斟酌される。

ということになります。






▼高齢者の置

高齢化社会といわれる時代、平均寿命の伸びや熟年離婚の増加から、独り身の高齢の男女が増えている。お年寄りといつても人間であるから、異性を好きになることも'また再婚したらと思うようになつても、何の不思議はない。しかし' 高齢者の再婚に際して必ず出てくるのが' 子どもや親戚などの反対の声である。新しい生きがいを求めてスター卜しよ~つとするのに、である。そして反対の理由のほとんどが、親の遛産の半分が相手方に持つていかれてしまう不安のようである。表向きは、歳を考えろ、思慮分別がないなどと反対するが' 根つこには迫産の問題があるケースが多いようである。結婚は、当人同士の自由な意思に基づいてするものであるから、財産相続が問題になるのであれば、キチンと追言書を書いておいてもらうことで解決できるはず。親に対して、愛情を持つているのであれば、暖かい目で再婚を祝つてあげるべきだろう。

2014年6月1日日曜日

離婚が成立したときの効果は姻族関係が終了する

▼姻族関係は当然に終了

離婚が成立し、親権者も決まり、慰謝料や財産分与、養育費などの金銭面でもメドがつけば、離婚の山は峠を越したといえます。

しかし、まだいくつか解決しなければならない問題、起こりやすい問題があります。離婚の効果、離婚後に生じやすい問題で主要なものを説明しておきます。

なお、離婚の効果は、協議離婚でも裁判上の離婚でも全く同じで、何ら異なることはありません。

離婚の効果は、言うまでもなくこれまでの婚姻の解消で、結婚によって生じた一切の関係を消滅させます。

姻族関係(配偶者の血族との親族関係)は離婚によって当然に消滅します(民法七二八条一項)

夫婦の一方が死亡した場合は、姻族関係は当然には終了せず、婚家との親族関係を断ちたいと思えば、姻族関係終了届という特別の届を戸籍係に提出しなければなりませんが、離婚の場合はこういう届は必要ありません。

姻族関係が終了するので、義理の父母など姻族関係者との扶養義務はなくなります。別れた夫、あるいは妻の親の面倒をみる法的な實任はなくなるわけです。


▼財産関係も終了

離婚後に相手が死亡しても、相続権は発生しません。なお、離婚した相手が死亡したことによる子どもの相続権には何の影響もなく、死亡した親(相手)との同居の有無を問わず相続権があります。

2014年5月17日土曜日

未成年の子どもがいる夫婦の離婚では、夫婦のどちらかを親権者と指定しなければ

離婚はできません。





協議離婚の場合であれば、夫婦の間で協議して、そのどちらか一方を親権者と定めなければ

(民法八一九条一項)、離婚届は受け付けられないことになつています。

ですから、離婚する合意はできていても、どちらが親権者になるかが決まらないと離婚はできない

わけです。





早く離婚届を受け付けてもらおぅとして、とりあえずどちらかが親権者になるか記入しておいて、

後で(離婚が成立してから)、あらためてじつくり話し合おぅとしても、離婚届に記載したとおり戸籍に

記入されてしまいます。

そして、親権者の変更は、後述するように必ず家庭裁判所の許可が必要で、変更届だけでできる

ものではありませんから、軽率な親権者の決め方をすると後で大へん厄介なことになりがちです。





妊娠中で、まだ子どもが生まれる前に離婚するときは、戸籍に子どもの記載がありませんから、

離婚届に親権者を書く必要ももちろんありません。

生まれる前に父と母とが協議する必要はありません。離婚後に生まれた子どもは、

当然、母が親権者になることになつています。ただし、出産後に父母の協議で父を親権者に定める

こともできます(民法八一九条三項)。離婚調停においても、仮りに離婚については双方承諾してい

ても、親権者指定について合意ができていない場合は、調停離婚そのものが合意できず、

調停離婚が成立しないことになります。






審判離婚と裁判離婚では、離婚の判決といっしょに親権者についても裁判所が決定します。





したがつて、まず夫婦の問で協議離婚を前提として親権者について話合いをする、それがまとまら

ないときには、離婚事件と同様に家庭裁判所の調停に持っていく、それでも合意できなければ、

これも離婚事件と同様に家庭裁判所の裁判離婚に持つていく、という流れになります。





そして、そもそも協議離婚できない場合、たとえば家出して行方がわからない配偶者と離婚しよぅと

するときなどには、調停前置の原則がないので、家庭裁判所に直接離婚事件とともに親権者指定

を請求することになります。

2014年5月9日金曜日

妻の主婦としての労働時間.賃金はいくらになるか

ここで、妻の主婦としての働きを、労働時間として考えてみましよぅ。一体どれほどの時間と賃金に置き換えられ、いくらぐらいになるのか考えてみます。私は本職が社会保険労務士で、その仕事を日常的にこなしていますので、この主婦の労働時間と賃金はいかほどになるか大変興味をいだくわけです。ここで問題になるのが、一体主婦業は時給いくらかです。私は、本書の執筆まで、時給800円前後かと思つていましたが、いろいろな女性にお話をお間きすると、ある人は時給5000円だとか、最低でもl000円以上とか、私の思いをはるかに超える金額でした。これにはビックリしたものです。私も最近は、妻の家事を自分の仕事のよぅにやつてみました。本当にくたくたになるものです。我々のょうな熟年夫は、ほとんど家事は妻がやってきているのです。ただし、最近の若いご夫婦をみると、夫が子供を面倒みているなど、世相は変化してきています。団塊世代や熟年夫はまだまだ家事は妻の仕事になっているのが、現実です。熟年夫のあなたにお聞きしますが、妻の主婦としての時給はいくらくらいと思いますか。とっさにいわれて戸惑われるのではないでしょうか。そうです。それほど我々男性は妻の本当の主婦業を理解していないのです。とっさに時給2000円ぐらいではないかとか言えた夫は、本当に妻の主婦業を理解されています。それでは専業主婦の方の主婦業がいくらくらいの労働時間?賃金になるのか考えてみます。いろいろな女性のお話を総合しての仮定になります。主婦業の労働時間とか賃金とかといった公的なデータはありませんので、私の総合的なお話からの推測でお話させていただきます。専業主婦の時給は900円から1100円くらいです。ここでは中間を選択して1000円と仮定します。専業主婦の労働時間は15時間から11時間くらい次に労働時間ですが、専業主婦は15時間から11時間くらいではないかと思います。ここでは、中間の12時間とします。専業主婦は休日がありませんので、年中無休の計算になります。以上の条件で計算すると、以下のよぅになります。1000円 X12時間=12000円X30日=360000円12000円 x365日=4380000円

金額に納得しているのに離婚してくれない妻

ここでは「もう離婚しよう」とあなたが決意し、妻に離婚を申し入れたとします。そして妻は離婚することに同意したので、あなたは次のような条件を妻に提示しました。.親権→妻?養育費→月4万円.慰謝料→100万円.財産→折半しかし、妻はなかなか納得しません。あなたは麥にその理由を問くと、架は「金額には不満はない」と答えるのです。それなのに、なぜ妻は納得してくれないのでしょうか?ここで奕が気にしているのは、金額の妥?性ではなく、金額の「保証」です。中には大ロを叩く人は山ほどいます。離婚したいがために、あなたが調子のいいことを言っておいて、いざ離婚できたらその約束をあっさり破られるのではないか。妻はそのように心配しているのです。だから奕はあなたに「その金額を確実に支払えることを証明して欲しい」と言っているのです。ここで考えられる袈の心配の棟は次の2つです。Aその金額を本当に払えるのかBその金額を払つてくれなかったらどうしようあなたは離婚するために、次の2点をクリアしなければなりません。このハードルを乗り超えることができないと、妻はいつまでも煮え切らない態度をとるでしょう。そうすると離婚はどんどん遠のきます。では、具体的に何をどうしたら、あなたは妻に信用してもらえるのでしょうか?

▼簡単だからこそ慎重な準備と対応を

協議離婚が理想どおりに当事者の自由な意思だけで利用されるためには、社会的に男女の平等が名実共に実現されていること、母子家庭?父子家庭に対する社会保障が充実していることなどの条件が必要です。そうでないと、協議離婚は、経済的に優位に立つ夫からの離婚の自由に役立つばかりで、妻の座を不安定にし、あるいは両親の無貴任、身勝手な離婚のために、罪のない幼い子どもが犠牲を強いられる結果になるおそれがあります。最近では、仕事を持って経済力のある女性が増え、結婚しても仕事を辞めないで夫と同等な収入を得ている女性も多くいますが、わが国ではまだまだ結婚して子どもができると、女性はそれまでの仕事を捨てざるを得ず、再び就職したとしてもパート程度の家計補助的な仕事に就く、言い換えれば経済的には夫に依存しているという妻が圧倒的に多数です。経済的に夫に依存していれば、夫から離婚したいと言われたときに、対等にわたりあって良い条件で離婚するということができないまま、夫の言いなりの条件で協議離婚に応ぜざるを得ない場合もあり得るわけです。また女性は経済力の問題だけでなく、法律や公的な制度に関する知識も平等に持っていてほしいものです。夫は仕事を通してそれなりに社会的知識を得る機会があるのに比して、子育てと家事に追われている妻はどうしても法律的知識などに日頃接する機会は少ないと思います。協議離婚という言葉ぐらいはだれでもわかかりますが、協議離婚を拒否したらどうなるのか?調停と訴訟の違いは何か?などの知識となると、日常的に関心がない限り身近な問題ではありません。離婚したら子どもの児童手当はいくらもらえるか、将来の自分の年金はどうなるか、などについて、離婚など考えたこともなければ関心がないのも当たり前の話です。また生半可な知識でも困ります。不貞をした夫から「五年経てばいやでも離婚は成立するぞ、だから今すぐに離婚しても同じことだ、法律がそのようになっているんだ」と言われて混乱する女性もいますが、このような夫の言い分は、有實配偶者(離婚の原因をつくった側)も離婚できるようになったという判例の傾向と、五年別居すれば理由を問わず離婚を認めようとする民法改正の内容とを都合のいいようにこじつけ合わせたものにすぎません。なので、探偵から浮気調査資料は必要ですが、あしからず。しかし、きちんとした法律知識を持っていないと「法律が改正されたんだ」などと言われるだけで対等な話合いどころか、臆してしまうことになりかねません。また協議離婚という「話合い」も「交渉の一つ」です。そして、自分のことで交渉するということは、他人のことに口出ししたり助言したりするより、疲れるものです。友人の離婚話で、「そんな身勝手なことで離婚しちやだめよ」と強気の助言をできる人でも、自分のこととなると大変消耗するものなのです。友人に話を聞いてもらうだけでもいいですし、専門家に相談をすることも大切てす。交渉ごとなどしたことのない女性は多く、知識だけでなく経験も男性と対等とは言えないのが実状ですが、落ち着いて考えれば、離婚は「自分の気持ち」「子どものこと」「生活のこと」が重要なキーワードなのですから、それほど理解し難いという問題ではありません。協議離婚に関して言えば、男女とも経験がない人が大多数なのですから、そこは相談できる第三者を探み切った方がよい今では妻の地位と権利意識も高まり、妻の方からさっさと役所に行って離婚届用紙をもらつてきて、煮えきらない夫に署名.押印を迫るという話を見聞しますが、協議離婚については、しばしば追い出し離婚の弊害が指摘され、夫の勝手な専断離婚のカムフラージユにほかならないという批判があることを知つておいでください。簡単だからこそ、いつそう慎重な準備と対応がのぞまれるわけです。

お金をケチると離婚できないって本当?

もし、浮気調査をして探偵が妻の浮気を証拠にしていれば、ここまでの時間はかからなかった。

なぜ、そうなるのかと言えば、妻を説得するのに2年もかかってしまったからです。700日以上かけて積もりに積もった「離婚したいという気持ち」がBさんを追いつめます。離婚したいBさんと離婚に応じない妻。2人の間の力関係は自然と彼が下、妻が上となるのです。どういうことでしょうか?妻は別居してから、しばらくは意味不明なことを言うほど、精神的に不安定になつていました。始めのうちは連絡することすら、ままならなかつたそうです。しかし、両親のサポ-トのおかげで次第に落ち着きを取り戻し、途中からようやく離婚に向けて話ができるようになりました。妻も「このままではいけない」という気持ちが芽生えたのかもしれません。そこで出てきたのが、あの「トンデモ条件」だったのです。「本当なら慰謝料を払う必要はないのだから、妻がこの条件を下げるまで粘り強く交渉してみては?」と私は彼に伝えました。しかし、それは愚問でした。彼は2年間にわたる戦いの末、すっかり疲れ果てて「もういいや」という気持ちになっていました。そして彼は自嘲気味にこう言いました。「冗談じゃないですよ。2年もかけて、ようやく、ここまで漕ぎ着けたんです。それならさら『本当はそんなに払わなくてもいいらしいj r君だつて惡いじゃないかjなんて言つたらどうなることか。妻の気が変わつてrやつばり離婚しないjなんて言い出したら困るんです。今までの苦労は水の泡です。これ以上、待たされるのはもう御免です」①2000万円を払って離婚する②2000万円をケチって離婚できないBさんは妻からこの二者択一を突きつけられたわけですが、あっさり①を選びました。なぜなら、彼が2000万円を用意することができたからです。なお2000万円のお金を工面したのは彼ではありません。そんな惨状を見るに見かねた両親が、大金を立て替えてくれたのです。今回の場合、両親と妻との仲違いが離婚の原因のひとつですが、両親もそのことについて少し責任を感じていたのかもしれません。ただ、Bさんのように「離婚をお金で買う」、しかも「高値で買う」という荒業は特殊な環境下でしか実現できません。それは両親に何千万円も資産があり、なおかつ息子(Bさん)の尻拭いをしてくれる場合だけです。「妻がいくら提示してきても最悪の場合、親に出してもらえばいいや」と甘く考え、軽々しく行動し、他人事のように楽観視できる恵まれた人は少数派です。大半の人は、実家が資産家ではありませんし、両親が離婚に反対し協力してくれません。「困ったときの親頼み」という選択肢は用意されていません。だから、ほとんどの人は前述したAさんのように「あり得ない金額」を自腹で払つていくことになります。さて、改めてお聞きしますが、Aさん、Bさんの話を聞いてみて、あなたはどう感じたでしようか?何千万円も支払って、それでも離婚したいのでしようか?それでもいいのなら私は何も言いません。あくまで自己實任の世界です。しかし、そう思わないなら、Aさんと同じ目に遭いたくないのなら、あなたに残された選択肢は次の2つです。①離婚しない②お金を払わずに離婚する